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荒木かず枝第一句集 真埴〔まはに〕

鹿鳴くや埴に濁れる水たまり
荒木さんの心が
大和の地に深く根を下ろしたことを感じさせる。
このような句が増えれば増えるほど、
作品世界は揺るぎないものになるに違いない。
真埴は大和の地そのものの美称とも私には思える。
小 川 軽 舟(「序」より)

『真埴』十句
小川軽舟抄出
足袋脱ぐをざしきわらしに見られしや
月明のふくろふ骨を吐きにけり
跪拝解くやうに立ちけり孕鹿
十夜僧らふそくの火を抓み消す
春暁の鳧鳴きわたる寝覚かな
狼の声を閉ぢ込め滝凍てぬ
雪折を聞き留めし貌父死にき
鹿鳴くや埴に濁れる水たまり
久延毘古を抜き口笛のごとき風
折れさうな半玉の首花氷

荒木かず枝 あらき かずえ
一九四八年 京都市伏見区久米町生れ
一九九六年 俳句結社「鷹」入会
二〇〇三年 第二十一回「鷹」新葉賞受賞
「鷹」月光集同人 
俳人協会会員

カバー装画   山本じん les fragments d'images 10e 2012年 エッチング 65×100mm
裏表紙篆刻   岡田健二 篆刻(琵琶を弾く天女)
型番 869-2
販売価格 2,750円(税込)
SOLD OUT

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島田牙城

邑書林代表の島田牙城です。

編集者となって43年が経ち、邑書林を始めて32年が過ぎました。64歳になります。

2021年9月22日から、(兵庫県尼崎市武庫之荘)に移転しました。

黎明期の東京目黒、成長期の信州佐久をへて、関西の地で邑書林が今大きく羽搏こうとしています。

僕の大好きな日本語、言葉の魅力をこれからも発信し続けます。

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