村上佳乃第一句集『空へ』

空へ 澤俳句叢書第34篇

装画 村上深雪

2023年度 世界児童画展美育文化協会賞受賞作 

略歴
村上佳乃 むらかみ かの
1956年 神奈川県生まれ
1993年 信州富士見高原に移住
1997年 エッセイ集『富士見高原Iターン物語』(山と溪谷社)発行
      のちにテレビドラマの原作となる。
1997年 俳句を始める
2005年 「澤」入会
2009年 澤新人賞
2014年 NHK全国俳句大会 大賞
現在、俳人協会会員、「澤」同人会副会長、「里」里人

帯文
螺子ゆるめ螺子立ち上がる冷やかに 佳乃
螺子をゆるめると
螺子は
しだいに立ち上がる、
冷やかさの中に。
繊細なものを丁寧に描き、聖性を宿らせる。
小澤 實


自選十五句
九人出て二人働くどぶさらひ
照りもして出水は何も映さざる
両腕に受け一本のどんこ榾
施設には行かないと言ふ仔猫撫で
螺子ゆるめ螺子立ち上がる冷やかに
エリンギじやない松茸の天ぷらだ
ラピスラズリの空より木の葉螺旋なす
我にありし三度の家出葱刻む
祈るとき脱ぐ手袋や革匂ふ
白鳥に気づかれ我に気づきけり
遠足の子に羚羊の貌大き
ひとつぶの葡萄や母に吸ふ力
泣けば喉乾き水飲む桜かな
からつぽの吾ありにけり鹿の前
雪形や「空へ」と標し夫が墓
型番 4897099536
販売価格 2,500円(税込)
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島田牙城

邑書林代表の島田牙城です。

編集者となって43年が経ち、邑書林を始めて32年が過ぎました。64歳になります。

2021年9月22日から、(兵庫県尼崎市武庫之荘)に移転しました。

黎明期の東京目黒、成長期の信州佐久をへて、関西の地で邑書林が今大きく羽搏こうとしています。

僕の大好きな日本語、言葉の魅力をこれからも発信し続けます。

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