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乾杯

『乾杯』 大文字良
澤俳句叢書第二十一篇

小澤實選

Gパンの尻に見惚れし桜かな
鎌をもて松茸泥棒反撃す
蝮天晴刈払ひ機に挑むとは
栗飯を混ずるに栗を潰すなよ
声低く酌みかはすなり春の雪
雉子逃げて飛ばず走りや薮に消ゆ  
メーデー果つ雨に膨らみ段ボール
乾杯はビールでこそよ泡三分 
穴あきお玉あたたまりありおでんの上
しめじ茸鍋に入るるや手で割りて

  
  酒かへる度に乾杯今熱燗 大文字良
「乾杯」ということばは、仲間ひとりひとりの健康と幸運とを祈るものであるとともに、酒への感謝の思いも含まれる。そのことばを唱える際、杯やグラスを立てて、自分の目よりも高く掲げる。ここには、世界のうつくしさをそのまま肯定した上で、世界の平穏を祈る思いが含まれているのではないか。杯を挙げ、「乾杯」と唱える人は、そのまま天と地とを結ぶ存在となる。この一巻に『乾杯』と名付け、幸多かれと祈る。(小澤 實 )
型番 9784897098845
販売価格 2,750円(税込)
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島田牙城

邑書林代表の島田牙城です。

編集者となって43年が経ち、邑書林を始めて32年が過ぎました。64歳になります。

2021年9月22日から、(兵庫県尼崎市武庫之荘)に移転しました。

黎明期の東京目黒、成長期の信州佐久をへて、関西の地で邑書林が今大きく羽搏こうとしています。

僕の大好きな日本語、言葉の魅力をこれからも発信し続けます。

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