志賀康第三句集 幺 (いとがしら)

安井浩司の同行者にして「LOTAS」代表同人の著者が示す第三句集。
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「幻」「幼」「幽」など、
これを含む文字の意味合いからも、
「幺」の気配は推し量られよう。
強い声を発する喉よりも、
よく利く耳を持ちたい
そんな思いを深めつつある者として、
「幺」なる一文字の気のようなものを
身のうちに感じてもいるのだ。(著者後記より)
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集中12句
身体や昨日野菊を恵まれし
鷹ひとつ全山鷹の雨となる
小川辺で日は美の亜種に遭わんとす
産土神(うぶすな)は出し投げばかり篠(ささ)筑波
海見えて人は容れもの工むらん
浮草を沈めんとして力抜く
鼠返しにふと一対の只心
梢よ一度は動かぬ前の風である
釣針を磨くに遠鳴き砂をもて
百日の大垂氷こそ養父なれ
鼠(ね)の神がいつも船乗りである秋風
身のうちで大きく移す水がある
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一九四四年 仙台市に生まる
句集『山中季』(二〇〇四年)、『返照詩韻』(二〇〇八年)
俳句論集 『不失考』(二〇〇四年)、『山羊の虹』(二〇一一年……邑書林)
LOTUS同人、現代俳句協会会員
販売価格 2,750円(税込)
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島田牙城

邑書林代表の島田牙城です。

編集者となって43年が経ち、邑書林を始めて32年が過ぎました。64歳になります。

2021年9月22日から、(兵庫県尼崎市武庫之荘)に移転しました。

黎明期の東京目黒、成長期の信州佐久をへて、関西の地で邑書林が今大きく羽搏こうとしています。

僕の大好きな日本語、言葉の魅力をこれからも発信し続けます。

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